「子供の科学」の工作記事。
こんばんは。
前回の記事で藪 丈二さんから頂いたコメントの中に、誠文堂新光社発行の雑誌「子供の科学」の話が出てきました。藪さんは子供の頃愛読されていたようですが、実は私も小学生の頃、毎月親父に買ってもらって愛読していました。その頃の雑誌は流石に手元にはありませんが、はっきりと処分した記憶もないので、ひょっとしたら実家の倉庫か押入れの中に紐でくくって放り込んであるかも知れません。
1970年代前半の子供の科学はラジオ少年・模型少年のバイブル的雑誌で、ラジオなどを始めとする電子工作記事、ボール紙とヒノキ材で作る鉄道模型工作記事、ゴム動力や電動のフリーフライト機(流石にラジコンは高価すぎるために登場した記憶がありません)やバルサ材のハンドランチグライダーの製作記事などなど、夢のような記事が満載でした。また、巻末には数ページに渡って千代田区・神田錦町の「科学教材社」の広告が載っており、これまた当時の我々にとって垂涎の的のラジオキットや模型キットの広告が満載でした。この科学教材社、元は誠文堂新光社の物販部として出来た会社で、誠文堂新光社が文京区に移動するまでは通りを挟んで向かい同士でした。実は昨年夏まで科学教材社の店舗が存在していたんですが、いまは閉店になって建物も取り壊されてしまいました。通販だけはまだやっている・・・らしいのですが。
その当時の科学教材社の広告、例えばこんな感じです。
「新 ラジオ資料館」から「科学教材社のキット 初歩のラジオ1975年3月広告」
http://radiokobo.web.fc2.com/siryou/koukoku/kyozaisha-1975-3SR.html
「初歩のラジオ」と言うのは子供の科学同様、誠文堂新光社から出ていた初心者向けの電子工作の雑誌で、1990年代に廃刊になってしまっています。巻末の広告は子供の科学と同じような感じでしたが、子供の科学はこれ以外にもエンジン付きUコン機(今はほとんど絶滅危惧種かもしれませんが)や船舶模型用蒸気エンジン(上位機種はボイラーの試験までやっている本格派)、鉄道模型などの広告が載っていました。
この広告のキット類は殆んどが70年代の後半には姿を消しています。何せ真空管を使ったキットが数多くありますから無理もありません。日本で真空管の製造が打ち切られたのは1977年ごろですが、これと時期を同じくしてこれらのキット類が姿を消して行きました。国産を含め、真空管は多くの品種を今でも割と容易に手に入れることが出来ますが、真空管を使うためのコイルやトランスなどの部品類が姿を消してしまっています。キットが姿を消したのもこうした真空管以外の部品の調達が困難になったから、ということのようです。例外は広告2ページ目右上の「スライドゲルマラジオ(450円)」でしょうか。このキットは先日の記事でも名前を挙げたCherry(明光電機)の製品で、なんと2年ほど前まで秋葉原などで売られていました。最後の頃の価格は980円だったと思います。1975年当時は国鉄(国電)の最短区間運賃が30円、現在は130円ですから、その上昇率と較べてもかなり良心的な価格設定だったと思います。
なお、この「新 ラジオ資料館」のサイトを作られている内尾さんという方は古いラジオなどに興味のある人たちの間では大変有名な方で、私も秋葉原某所で定期的に行われている謎の会合(参加者で最年少が私、という「こちとら秋葉には半世紀以上通ってんだよっ」という筋金入りの秋葉フリークの集まり)で1・2回お会いしたことがあります。
さて。こういう下地がありますので、私が小学校3年の息子に「子供の科学」を買ってきても不思議ではありません(笑)。実は、息子が2年生だった昨年秋から毎月買ってきて読ませています。結構食いつきは良く、昔の私と同じように隅から隅まで目を通しています。ただ、いまはどちらかというと子供向けの科学入門誌という色合いが強いようで、iPS細胞などの最新の科学的知識をわかりやすく伝えることに力点が置かれている印象です。それでも電子工作記事は皆無というわけではなく、3ページほどですが毎号掲載されています。難易度は昔に較べるとかなり下がってはいますが。
「子供の科学」を買ってきても特に中身について口は出さなかったのですが、先週の日曜、とうとう私が期待していた反応が出てきました。息子曰く、「秋葉原に連れて行って欲しい」とのこと。何で行きたいのかを尋ねると、秋葉原の「マルツパーツ館」で子供の科学の電子工作記事に連動したパーツセットを販売しているので、それをお小遣いで買いたいと言うのです。さすがはわが息子、数ある記事の中で反応する箇所が父親と一緒ですね(笑)。先週日曜は午後から若干の時間が取れましたので、早速息子を連れて買いに行きました。

買ってきたのはこういう感じのパッケージです。キットではなく、あくまで雑誌記事の内容に即したパーツセットとなっています。ですから該当する子供の科学の号を持っていないと全く作れません。今回のパーツセットは今年の6月号に掲載されている、「オトダス」という実も蓋もない(笑)ネーミングの製作記事です。
前回の記事で藪 丈二さんから頂いたコメントの中に、誠文堂新光社発行の雑誌「子供の科学」の話が出てきました。藪さんは子供の頃愛読されていたようですが、実は私も小学生の頃、毎月親父に買ってもらって愛読していました。その頃の雑誌は流石に手元にはありませんが、はっきりと処分した記憶もないので、ひょっとしたら実家の倉庫か押入れの中に紐でくくって放り込んであるかも知れません。
1970年代前半の子供の科学はラジオ少年・模型少年のバイブル的雑誌で、ラジオなどを始めとする電子工作記事、ボール紙とヒノキ材で作る鉄道模型工作記事、ゴム動力や電動のフリーフライト機(流石にラジコンは高価すぎるために登場した記憶がありません)やバルサ材のハンドランチグライダーの製作記事などなど、夢のような記事が満載でした。また、巻末には数ページに渡って千代田区・神田錦町の「科学教材社」の広告が載っており、これまた当時の我々にとって垂涎の的のラジオキットや模型キットの広告が満載でした。この科学教材社、元は誠文堂新光社の物販部として出来た会社で、誠文堂新光社が文京区に移動するまでは通りを挟んで向かい同士でした。実は昨年夏まで科学教材社の店舗が存在していたんですが、いまは閉店になって建物も取り壊されてしまいました。通販だけはまだやっている・・・らしいのですが。
その当時の科学教材社の広告、例えばこんな感じです。
「新 ラジオ資料館」から「科学教材社のキット 初歩のラジオ1975年3月広告」
http://radiokobo.web.fc2.com/siryou/koukoku/kyozaisha-1975-3SR.html
「初歩のラジオ」と言うのは子供の科学同様、誠文堂新光社から出ていた初心者向けの電子工作の雑誌で、1990年代に廃刊になってしまっています。巻末の広告は子供の科学と同じような感じでしたが、子供の科学はこれ以外にもエンジン付きUコン機(今はほとんど絶滅危惧種かもしれませんが)や船舶模型用蒸気エンジン(上位機種はボイラーの試験までやっている本格派)、鉄道模型などの広告が載っていました。
この広告のキット類は殆んどが70年代の後半には姿を消しています。何せ真空管を使ったキットが数多くありますから無理もありません。日本で真空管の製造が打ち切られたのは1977年ごろですが、これと時期を同じくしてこれらのキット類が姿を消して行きました。国産を含め、真空管は多くの品種を今でも割と容易に手に入れることが出来ますが、真空管を使うためのコイルやトランスなどの部品類が姿を消してしまっています。キットが姿を消したのもこうした真空管以外の部品の調達が困難になったから、ということのようです。例外は広告2ページ目右上の「スライドゲルマラジオ(450円)」でしょうか。このキットは先日の記事でも名前を挙げたCherry(明光電機)の製品で、なんと2年ほど前まで秋葉原などで売られていました。最後の頃の価格は980円だったと思います。1975年当時は国鉄(国電)の最短区間運賃が30円、現在は130円ですから、その上昇率と較べてもかなり良心的な価格設定だったと思います。
なお、この「新 ラジオ資料館」のサイトを作られている内尾さんという方は古いラジオなどに興味のある人たちの間では大変有名な方で、私も秋葉原某所で定期的に行われている謎の会合(参加者で最年少が私、という「こちとら秋葉には半世紀以上通ってんだよっ」という筋金入りの秋葉フリークの集まり)で1・2回お会いしたことがあります。
さて。こういう下地がありますので、私が小学校3年の息子に「子供の科学」を買ってきても不思議ではありません(笑)。実は、息子が2年生だった昨年秋から毎月買ってきて読ませています。結構食いつきは良く、昔の私と同じように隅から隅まで目を通しています。ただ、いまはどちらかというと子供向けの科学入門誌という色合いが強いようで、iPS細胞などの最新の科学的知識をわかりやすく伝えることに力点が置かれている印象です。それでも電子工作記事は皆無というわけではなく、3ページほどですが毎号掲載されています。難易度は昔に較べるとかなり下がってはいますが。
「子供の科学」を買ってきても特に中身について口は出さなかったのですが、先週の日曜、とうとう私が期待していた反応が出てきました。息子曰く、「秋葉原に連れて行って欲しい」とのこと。何で行きたいのかを尋ねると、秋葉原の「マルツパーツ館」で子供の科学の電子工作記事に連動したパーツセットを販売しているので、それをお小遣いで買いたいと言うのです。さすがはわが息子、数ある記事の中で反応する箇所が父親と一緒ですね(笑)。先週日曜は午後から若干の時間が取れましたので、早速息子を連れて買いに行きました。

買ってきたのはこういう感じのパッケージです。キットではなく、あくまで雑誌記事の内容に即したパーツセットとなっています。ですから該当する子供の科学の号を持っていないと全く作れません。今回のパーツセットは今年の6月号に掲載されている、「オトダス」という実も蓋もない(笑)ネーミングの製作記事です。
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