シングル方式送受信機。
こんばんは。
ご存知の方も多いと思いますが、最近、日曜の夕方に往年の宇宙戦艦ヤマトのリメイク版「宇宙戦艦ヤマト2199」を放送しています。4月くらいからの放送だと思いますが、小学校3年生の息子と2人ではまって一緒に見ています。オリジナル版の最初の放送が1974(昭和49)年ですから、もう39年前の作品ですね。当時、私は小学校5年生でしたが、やはりはまってしまって毎週見ていました。「侍ジャイアンツ」の後釜番組で「アルプスの少女ハイジ」の裏番組だったと思いますが、当時私の住んでいた地方ではフジテレビ系列のテレビ岡山があまり綺麗に受信できず、その一方で日本テレビ系列の西日本放送はよく受信できていたので、クラスメイトの大半もハイジではなくヤマトを見ていました。全国的にはハイジに押されて視聴率が振るわなかったようですが、少なくとも私の周辺ではヤマトの圧勝だったと思います。
今回の「宇宙戦艦ヤマト2199」は最初の方の回を見逃してしまっていたので、AmazonからDVDを取り寄せてみました。先行して劇場公開されたバージョンとのことですが、基本的に内容は同一のようです。しかし、それにしてもアニメのDVDは割高ですね。やはりプレスする数が少ないんでしょうか。一遍には買えないので、毎月2本ずつくらい買い足していくつもりです。
日曜日の昼前に注文したのですが、一応プレミアム会員になっているので当日夜には届きました。Amazonの配送センターは千葉県内にあって通常ではカトーレックさんが配送することが多いのですが、今回はヤマト運輸さんでした。まさしく「ヤマトがヤマトを持ってきた」状態です・・・ってこれが言いたかったんかい(笑)。
さて、オリジナル版宇宙戦艦ヤマトの放送をやっていた1974年ですが、ちょうど放送の始まった秋口の頃、私はこのような本をお小遣いで購入しました。

誠文堂新光社発行「初歩の製作技術-ラジオ/オーディオ/エレクトロニクス集」です。電子回路の理論などを説明した本ではなく、より実践的な製作例を列挙したタイプの本で、往年の「子供の科学」や「ラジオの製作」の製作記事を集めたような内容です。また、執筆している人もそれらの記事を実際に書いている野川清三郎さんや泉弘志さんといった方々です。もうボロボロになっていますが、小学生の私はまさにこの本を擦り切れるまで目を通していました。また、実際に幾つかの製作例を真似をして作ってみたりもしました。
そんな私が最初にこの本に目を通した時に「おっ!!」と思ったのがこの記事です。

「ラジコン用27Mc・6石送信機の製作」と題する記事で、実際に東京電子科学機械という会社から出ている送信機を改良したものだそうです。「Mc」はメガサイクル、つまり現在で言うMHz(メガヘルツ)のことですが、時代を感じさせます。操作系はボタンが一つのシングル方式の送信機で、メーカー製の回路に手を加えただけあって発振回路には水晶発振子を使っており、安定した周波数での送信が期待できます。また、送信周波数に600Hz程度の低周波のトーン信号で変調をかける方式(電波法で言う電波形式だとA2D)で、単純な電波のON/OFFで操作するシングル方式に較べてノイズに強い特徴を持っています。回路的には6石のトランジスタラジオレベルの回路なので、当時の私は思わず記事を見て「これ作りたい!!」と思いました。今から思えば、測定器などがない場合には組み立てても後の調整が厄介な筈なんですが、当時の私は部品の点数でしか難易度が判断できませんから、憧れのラジコンを自作できるということだけで舞い上がってしまいました。
なお、これくらいの回路でしたらもちろん現在でも製作可能です。さすがにトランジスタなどは代替品を使わざるを得ないと思いますが、入手の難しい特殊な部品は使われていません。問題は電波法ですが、電波法施行規則第6条第1項第2号ならびに郵政省告示第708号で定めるラジコン用電波の規定はおそらくクリアする(27.12MHzプラスマイナス162.72KHz、電波形式A2D、電界強度が500mの位置において毎メートル200μV以下)のではないかと思います。ラジコン用送信機はラジコン電波安全協会の認証を必要とする、という郵政省告示第895号は2001(平成13)年に廃止されていますから認証の有無は問題にはならないはずです。ただ、あまりに古典的で実用になるとは思えない機器ですし、実際にまだ27MHz帯のラジコン送信機を使っている方がいる状態で変な電波を出すのも憚られますので、もし製作した場合にはあくまでも実験程度に留めるということで、アンテナの代わりに50Ω1W程度の抵抗をGNDとの間にかませ(いわゆるダミーロード)、漏れ出した微弱な電波だけで机上の実験を行うのがよいと思います。
さて、送信機の次は受信機です。

こちらは「ラジコン用27Mc3石超再生受信機の製作」です。「超再生」と言うとなにやら凄いもののような響きがありますが、少ない部品で高感度の受信機を作る回路で1920年代からある技術です。この記事の当時でも受信機は機体搭載用に小型軽量化しなければならないという課題がありますから、部品点数を減らす超再生はうってつけの方式だったのでしょう。当時はメーカー製の受信機でも結構使っていたようです。部品点数が減らせる半面、VHF以上の高い周波数でないと使うのが難しく、混信に弱い(選択度が低い)と言う欠点があります。また、音声の復調に使った場合には音がひずみやすいと言う欠点もあります。FMの局数が少なく、メーカー製のFMラジオも少なかった時代にはアマチュアの自作FMラジオなどでよく使われましたが、この記事の時代には既に自作ラジオでも殆んど使われなくなっていました。
ご存知の方も多いと思いますが、最近、日曜の夕方に往年の宇宙戦艦ヤマトのリメイク版「宇宙戦艦ヤマト2199」を放送しています。4月くらいからの放送だと思いますが、小学校3年生の息子と2人ではまって一緒に見ています。オリジナル版の最初の放送が1974(昭和49)年ですから、もう39年前の作品ですね。当時、私は小学校5年生でしたが、やはりはまってしまって毎週見ていました。「侍ジャイアンツ」の後釜番組で「アルプスの少女ハイジ」の裏番組だったと思いますが、当時私の住んでいた地方ではフジテレビ系列のテレビ岡山があまり綺麗に受信できず、その一方で日本テレビ系列の西日本放送はよく受信できていたので、クラスメイトの大半もハイジではなくヤマトを見ていました。全国的にはハイジに押されて視聴率が振るわなかったようですが、少なくとも私の周辺ではヤマトの圧勝だったと思います。
今回の「宇宙戦艦ヤマト2199」は最初の方の回を見逃してしまっていたので、AmazonからDVDを取り寄せてみました。先行して劇場公開されたバージョンとのことですが、基本的に内容は同一のようです。しかし、それにしてもアニメのDVDは割高ですね。やはりプレスする数が少ないんでしょうか。一遍には買えないので、毎月2本ずつくらい買い足していくつもりです。
宇宙戦艦ヤマト 2199 (1) [DVD]
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日曜日の昼前に注文したのですが、一応プレミアム会員になっているので当日夜には届きました。Amazonの配送センターは千葉県内にあって通常ではカトーレックさんが配送することが多いのですが、今回はヤマト運輸さんでした。まさしく「ヤマトがヤマトを持ってきた」状態です・・・ってこれが言いたかったんかい(笑)。
さて、オリジナル版宇宙戦艦ヤマトの放送をやっていた1974年ですが、ちょうど放送の始まった秋口の頃、私はこのような本をお小遣いで購入しました。

誠文堂新光社発行「初歩の製作技術-ラジオ/オーディオ/エレクトロニクス集」です。電子回路の理論などを説明した本ではなく、より実践的な製作例を列挙したタイプの本で、往年の「子供の科学」や「ラジオの製作」の製作記事を集めたような内容です。また、執筆している人もそれらの記事を実際に書いている野川清三郎さんや泉弘志さんといった方々です。もうボロボロになっていますが、小学生の私はまさにこの本を擦り切れるまで目を通していました。また、実際に幾つかの製作例を真似をして作ってみたりもしました。
そんな私が最初にこの本に目を通した時に「おっ!!」と思ったのがこの記事です。

「ラジコン用27Mc・6石送信機の製作」と題する記事で、実際に東京電子科学機械という会社から出ている送信機を改良したものだそうです。「Mc」はメガサイクル、つまり現在で言うMHz(メガヘルツ)のことですが、時代を感じさせます。操作系はボタンが一つのシングル方式の送信機で、メーカー製の回路に手を加えただけあって発振回路には水晶発振子を使っており、安定した周波数での送信が期待できます。また、送信周波数に600Hz程度の低周波のトーン信号で変調をかける方式(電波法で言う電波形式だとA2D)で、単純な電波のON/OFFで操作するシングル方式に較べてノイズに強い特徴を持っています。回路的には6石のトランジスタラジオレベルの回路なので、当時の私は思わず記事を見て「これ作りたい!!」と思いました。今から思えば、測定器などがない場合には組み立てても後の調整が厄介な筈なんですが、当時の私は部品の点数でしか難易度が判断できませんから、憧れのラジコンを自作できるということだけで舞い上がってしまいました。
なお、これくらいの回路でしたらもちろん現在でも製作可能です。さすがにトランジスタなどは代替品を使わざるを得ないと思いますが、入手の難しい特殊な部品は使われていません。問題は電波法ですが、電波法施行規則第6条第1項第2号ならびに郵政省告示第708号で定めるラジコン用電波の規定はおそらくクリアする(27.12MHzプラスマイナス162.72KHz、電波形式A2D、電界強度が500mの位置において毎メートル200μV以下)のではないかと思います。ラジコン用送信機はラジコン電波安全協会の認証を必要とする、という郵政省告示第895号は2001(平成13)年に廃止されていますから認証の有無は問題にはならないはずです。ただ、あまりに古典的で実用になるとは思えない機器ですし、実際にまだ27MHz帯のラジコン送信機を使っている方がいる状態で変な電波を出すのも憚られますので、もし製作した場合にはあくまでも実験程度に留めるということで、アンテナの代わりに50Ω1W程度の抵抗をGNDとの間にかませ(いわゆるダミーロード)、漏れ出した微弱な電波だけで机上の実験を行うのがよいと思います。
さて、送信機の次は受信機です。

こちらは「ラジコン用27Mc3石超再生受信機の製作」です。「超再生」と言うとなにやら凄いもののような響きがありますが、少ない部品で高感度の受信機を作る回路で1920年代からある技術です。この記事の当時でも受信機は機体搭載用に小型軽量化しなければならないという課題がありますから、部品点数を減らす超再生はうってつけの方式だったのでしょう。当時はメーカー製の受信機でも結構使っていたようです。部品点数が減らせる半面、VHF以上の高い周波数でないと使うのが難しく、混信に弱い(選択度が低い)と言う欠点があります。また、音声の復調に使った場合には音がひずみやすいと言う欠点もあります。FMの局数が少なく、メーカー製のFMラジオも少なかった時代にはアマチュアの自作FMラジオなどでよく使われましたが、この記事の時代には既に自作ラジオでも殆んど使われなくなっていました。
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