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川苔山登攀記。

こんにちは。

昨日土曜日、今月初めから突如活発化した低山トレッキング企画の一環として、再び山に登ってきました。今度は奥多摩の人気の山、川苔山(かわのりやま、川乗山とも表記)です。高々1,000mちょっとの山で「登攀記」とは大げさですが、やはりメタボな体には結構厳しい行程でした(笑)。

女房は流通関係の仕事をしていて、これまで原則土曜日曜は出勤・・・でした。私も、子供を車で15分の実家まで遊びに行かせればあとは時間が自由に使えると言うことで、ラジコンや鉄道模型三昧がやれたわけです。ところがお節介にも最近、女房の職場で土日の休みを特定の人ばかり取るのはよくないと言うことで、全員が均等に土日の休みを取れるようにというありがた迷惑な配慮をしてくれたらしく(女房もこれまで積極的に土日に仕事を入れていました・・・私の顔を見たくないらしい(笑))、土日のどちらかは女房が休み、場合によっては土日とも女房がいる状態になってしまいました。私の所有している機体の中でもっとも大型のZion4-450など、未だに女房がその存在を知らない(笑)のですが、こいつを気がつかれずに持ち出すのは甚だ困難な状態になっています。

一方では、女房が休みの日に家にいると家族サービス要求も厳しいですから、このところのアウトドア志向というわけです。

さて、今回の目的地は川苔山。国土地理院の地図には「川乗山」となっていますが、地元の奥多摩町のホームページの表記では川苔山となっていますので、どちらかというとこちらが正しいものと思われます。JR青梅線の終点、奥多摩駅の北に位置する標高1,363mの山で、アクセスのしやすさと風光明媚な滝などで人気のある山です。今回も朝4時前に起床し、始発の5時前の総武線快速電車で東京都西部に向かいました。

※追記:最近発行の国土地理院の地図では「川苔山」に修正されているそうです。私が買った地図は古い版だったようですね。何れにせよ「川乗山」は完全な誤記のようです。

東京駅で5時30分発の中央線・高尾行き各駅停車に乗り換えます。この時間、まだ中央線の快速はありません。先々週も同じ電車で奥高尾縦走にでかけましたが、今回は途中の立川で6時39分発の青梅線奥多摩行きに乗り換えます。この日の天気予報は快晴なので、中央線の新宿駅を過ぎたあたりから山歩きスタイルの人が目立ち始めましたが、乗り換え後の青梅線の電車の中は殆んどそのような人たちで満席でした。私たち一家は運良く座れましたが、立っている人も結構います。途中青梅駅で10両編成の電車の後ろ6両が切り離された関係で、最終的に通勤電車並みの混雑となりました。

御嶽駅を過ぎる頃から乗客がそれぞれの目的地に近い駅で降りはじめます。7時46分に終点の奥多摩駅に到着しましたが、ここでは半分くらいになっていました。それでも駅前は相当人数の登山客でごった返しています。もちろんここにいる全員が川苔山を目指しているわけではありません。この駅は奥多摩登山の拠点になっていますので、ここからさらにバスで各登山口に向かうわけですが、どのバス停も長蛇の列ができています。川苔山に向かうバスは東日原行きですので1番乗り場ですが、次のバスは8時35分なのに既に10人くらい並んでいます。私たち一家もいそいそと列に加わりました。すぐに行列は30人くらいになります。

8時くらいに突如、西東京バスの社員がやってきて「これから臨時便出しま~す」とアナウンス、すぐに空バスがやってきたので早速乗り込みました。そりゃそうですよね。あの調子で8時35分まで待っていたら確実に100人以上がバス停に並びますからどう考えても積みきれません。というわけで、8時15分に登山口の「川乗橋」バス停に到着しました。早速トレッキング開始です。

A Start of Trekking

こちらはスタート直後の風景です。最初はこのような舗装された林道を40分ほど進みます。入り口にはゲートがあって一般車が入れなくなっていますので、車は殆んど通りません。途中で見かけたのは山仕事と思しきおじさんの運転する軽トラ1台だけでした。本日は快晴ですが、谷間なので全く日が射しません。

South East End of Mt. Shonoiwa

途中、ちょっと開けたところにある橋(竜王橋)の上から撮った1枚。この山は川苔山の西にある笙ノ岩山から南東に伸びる尾根の端っこだと思います。結構険しいですね。このあたりの山は石灰岩が多く、侵食されて険しい地形となっているところが多いようです。また、関東随一の規模の日原鍾乳洞(江戸川乱歩の怪人二十面相のシリーズにも出てきます)を初め、鍾乳洞も大小数多くあると聞きます。山の上のほうはもう紅葉も終わって枯れ木になってしまっているようですね。今いる場所から下が紅葉の見ごろのようです。ちょっと残念。

さて、林道にかかる細倉橋のたもとから登山道が沢沿いに伸びていますので、そちらに入りました。いよいよ本格的な登山道の始まりです。渓谷沿いの小道を川を何度も渡りながらジグザグに登っていきます。

Trail of Kawanori Ravine

登っていっている沢は画面の下を左右に流れています。正面から流れてきているのは支流です。左の方に橋がありますが、幅1m程の欄干のない端で、渡ると多少揺れます。実は女房は高所恐怖症で(だったら山を登るな!というツッコミが聞こえてきそうですが(笑))、この程度の橋でも最初は足がすくんで立ち往生してしまいました。何回か同じような橋を渡っているうちに慣れてきたようですが。

沢沿いの道を40分ほど歩くと、川の両岸が断崖絶壁になってきました。そして、その突き当たりにこの滝がありました。

Hyakuhiro Fall

奥多摩随一の名瀑と言われる「百尋ノ滝(ひゃくひろのたき)」です。落差は40mほど。両脇を断崖絶壁に挟まれていますので、滝の周囲は薄暗くて幽玄の趣が漂います。このところは雨が少なかったので水量は大したことがありませんが、雨の多い時期だと半端じゃない水量になるようです。また、真冬は凍結して氷の滝になるとか。ライトアップしたらさぞかし美しいでしょうが、電気や観光客向けの道路をここまで延ばしてきたら折角の雰囲気が台無しです。やはり1時間半以上歩かないと見れないところにあるのが一番ですね。

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奥高尾縦走。

こんばんは。

昨日の日曜日ですが、女房子供を連れて奥高尾方面へハイキングに行ってきました。

元々は先週の4日・月曜日に計画していたのですが、この日は生憎の雨模様で、始発電車に乗ろうと午前3時過ぎに起床した時点で既に千葉は土砂降り状態。この日はハイキングは諦め、二度寝した後に女房が招待券を持っていた世田谷・上野毛の五島美術館の企画展「光悦-桃山のクラシック」に行ってきました。流石に子供は面白くもなんともないのでご機嫌ナナメでしたが。

昨日も前日までの天気予報では「低気圧・寒冷前線の通過で全国的に大荒れ」との予報が出ていたのですが・・・先週と同じく午前3時過ぎに起床した時点では、千葉では快晴ではないものの星が見える天候です。東京都西部、八王子付近のスポットの天気予報を確認すると、朝から昼頃までは曇り、午後3時頃は晴れ、夜になってから弱雨との予報が出ています。いざとなったらすぐに下山できる場所ですし、とりあえず現地に向かってみることにしました。

今回の目的地は「奥高尾縦走路」と呼ばれるルートの一部です。縦走と行っても北アルプスや南アルプスのそれとは全く異なる、標高1,000mにも満たない低山の稜線歩きですが、都心からアクセスがよく、縦走路のどこからでもすぐに駅やバス停のある場所に出られるため人気のあるコースです。本来は高尾山から北西方向に臼杵山まで行くのが縦走路のフルコースですが、子供連れで全コース踏破するのは難しいので和田峠以南の陣馬山から高尾山に向かって歩くことにしました。この方向なら徐々に標高が下がるため楽(と言っても稜線ですからアップダウンはありますが)なのと、人口の多い地域に向かって歩いた方が途中で天候が悪化したときに脱出が容易なためです。

始発の総武線快速から東京駅で中央線に乗り換えて高尾駅に着いたのが午前6時50分頃。そのまま北口のバスターミナルから「陣馬高原下」行きの西東京バスに乗り込みます。このバス、紅葉シーズンには臨時便が出るほど超満員になるらしいのですが、この日は天気予報が前述の如くであったのでガラ空きでした。高尾駅から終点の陣馬高原下バス停までは約30分で到着しました。天候は曇り、若干霧が出ています。

Jimba Kaido

こちらがバス停から歩き始めてすぐの場所です。ここは「陣馬街道」という街道で、ご覧のとおり幅は狭いですが車も通れる道です。暫くはこの道を和田峠に向かって進みますが、15分ほど歩くと左にハイキングコースが分岐します。目指す陣馬山山頂まで、ハイキングコースを歩くと1.9km。舗装道路を和田峠まで歩くと2.4km、そこから山頂まではさらに1.5kmくらいあります。女房に「どっちにする?」と聞いたらこちらの目論見どおり「ハイキングコース」と返事が返ってきました。皆さんご想像がつくと思いますが、ハイキングコースは山頂まで急斜面を直登するルートで、標高差300m程の杉の根っこが階段状になったコースを一気に登って行きます。こちらも15年ぶりくらいの山歩きなので結構しんどいのですが、女房と子供はさらに遅くてヒーヒー言いながら登ってくるのを待ちつつ歩きました。

Jimba-san Monument

で、こちらがようやく辿り着いた陣馬山山頂(854m)です。山頂にはこのような馬のモニュメントが建ててあります。

Trail from Jimba-san

こちらはこの後向かう高尾山方面への縦走路です。低山ですので、稜線と言ってもご覧のとおり樹木に覆われています。天候は相変わらず曇りですが、バス停から登り始めた時に残っていた朝霧は完全に晴れていました。

ところで、山頂付近には結構人が集まっていました。何かと思ったら、この日はトレイルランニングの大会「第13回陣馬山トレイルレース」という催しがあったようで、通過ポイントとなっている陣馬山山頂にピンクのウィンドブレーカーを着た運営の方が大勢集まっています。聞くと、今回の大会参加者は総勢で1,300名を越えているようで、しかもこれから我々が向かおうとしている明王峠からこの陣馬山に向かって走ってくるとのことです。もちろん一般ハイカーの通行禁止ということではありませんが、運営の方もかなり気を使っているようでしたので、こちらも協力してランナーの大半が通過するまで待つことにしました。

元々高尾山から陣馬山までのコースは、そのアクセスの良さからトレイルランをやる方も多いのですが、やはり狭い山道を走ってくると言うことで一般ハイカーとの軋轢も少なくないようです。もちろん大半のランナーの方はハイカーに危険がないようにすれ違う時は歩いたりしているようですが、中には横が急斜面の狭い道でハイカーの横を全速力で走りぬける人もいるようで、高尾山ビジターセンターに来る苦情も多いそうです。こちらもラジコンなどをやっていると、一部の不心得者のせいで・・・というのはよくわかります。山頂の富士見茶屋で名物「けんちん汁」を食べたり、レースの様子を見たりしながら1時間ほど待っていました。

Jimba-san Trail Race

この方は5番手くらいの方だと思います。この後数百人が通過していきましたが、中には狐のコスプレで走っている方もいたりして中々面白いレースでした。大半のランナーが通過し終わったところで、こちらも明王峠方面に向かいました。

レースはまだ完全には終わっていませんので、ランナーの方がまだ走ってきています。ただ、最後の方の人たちなので歩いている人も結構見かけます。それよりも、皆さん通過する際に律儀に挨拶していかれるのには参りました。確かにすれ違う際に挨拶をするのは山道の礼儀ですが、パラパラと走ってくる200人以上のランナーとすれ違うたびにこちらも挨拶を返していますから、最後の方は喉が痛くなってきました(笑)。こういう大会の時には会釈だけで済ますとか、何か考えた方がいいかもしれませんね。

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プロフィール

徒骨亭主人

Author:徒骨亭主人
「むだぼねていしゅじん」です。「とこつ」ではありません。
主な関心事は電子工作、鉄道模型、空モノラジコン。その他、オーディオ、銀塩カメラ、クラシック音楽、映画などなど・・・何のことはない。どれも皆、昔ながらのオヤジ趣味ですな。最近は13年11月から始めた山歩きに熱中しております。
女房に頭の上がらない、小学生の息子を持つ父親です。

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