戸倉三山で回峰行。
こんばんは。
既に皆さん連日報道されるニュースでご存知の通り、私も先月登ってきたばかりの御嶽山で大変な惨事が発生してしまいました。現時点でも10名以上の死者が、そして数十名の行方不明者、60名以上の負傷者の方がおられるようです。噴火発生当時の状況が明らかになるにつれ、突然襲ってきた噴火災害の怖さ、凄まじさをあらためて痛感させられます。
今回の噴火は、発生のタイミングとしては最悪でした。紅葉シーズンが始まったばかりの週末、お昼前の時間帯。しかも天気は快晴。現地で別番組の収録中だったNHKのスタッフによると、9時から11時ごろまではガスがかかっていたのが、噴火直前には晴れ渡っていたそうです。登りに3時間、下りに2時間程度の山ですから、先月の私がそうだったように、山頂付近で晴れ待ちをして滞留していた人もいたかもしれません。とにかく、山頂付近にもっとも多く人が集まっているタイミングで、前触れの噴煙もなく、いきなり本格的な噴火が始まってしまったのは不幸としか言いようがありません。
翻って・・・先日、御嶽山に登山した時に、ここが火山であって噴火のリスクがあることを自覚していたかを自問すると、答えはNOです。火山であることは王滝頂上から剣ヶ峰に向かう稜線上で、硫化水素の卵が腐ったような臭いを嗅いだ時点で意識していましたが、噴気孔のある火山では当たり前のこと、と特に気に留めていませんでした。その後、御嶽カルデラの底の二ノ池付近まで下りた際に滞留していた二酸化硫黄(亜硫酸ガス)を吸って咳き込みましたが、このときも思い出したのは噴火ではなく、安達太良山や草津白根山であったような火山ガスによる事故でした。もちろん、1979年の噴火や1984年の長野県西部地震による山体崩壊のことは知っていましたが、人間、足元の安定した地面がそういう事態になるとは想像しにくいものなんですね。

これは、九合目付近の路傍で霧に濡れそぼっていた花。
先月、私が御嶽山に登った時には終始濃いガス(霧の方です)に包まれて山頂からの展望は全くありませんでしたが、剣ヶ峰山荘でスタッフの方とトータルで2時間ほどお喋りをしながら晴れ待ちをしていました。結局は晴れませんでしたが、他に訪れるお客さんもなかったので、ついつい長居をさせていただきました。その際、これまで山バッジなどの記念品を一切買ったことがない私が、なんの気まぐれか山名入りのバンダナを1本、買ってきました。今回の噴火で、山頂周辺の山小屋のスタッフの方々の何人かは、負傷者と共に翌28日、警察や自衛隊が到着するまで山小屋に留まっておられたようです。いかに職務とは言え、すぐ目の前の噴火口からは噴煙が上がり続けているわけですから、その恐怖たるや相当のものであったことは容易に想像できます。勇気あるスタッフの方々に敬意を表し、今後の山行にはこのバンダナをお守り代わりに常に携帯するようにしたいと思います。
今回の災害に際し、不幸にして亡くなられた方々のご冥福を、そして負傷された方々の1日も早い回復をお祈り申し上げます。
さて、それでは今回の山行のお話。
私が最も多く訪れている奥多摩と高尾界隈ですが、この両者の間に戸倉三山というエリアがあります。厳密に分類すると奥多摩側に入るようですが、奥高尾縦走路再奥の陣馬山からさらに北へ進んだエリアでもあり、奥高尾縦走路に含めることもあるようです。三山を構成するのは、刈寄山・市道山・臼杵山の三つですが、刈寄山から市道山での稜線は山岳耐久レース、ハセツネ・カップのルートにもなっています。今年は10月12日、もうすぐですね。一方、市道山から臼杵山方面へは訪れる登山者も少なく、静かな山歩きが楽しめますが、指導標も少なく、アップダウンも大きい上に展望が殆んどないので、どっちかというとかなりマニアックなコースとなります。
今年2月の大雪の半月後、陣馬山から市道山・臼杵山を通って秋川渓谷沿いの元郷バス停まで抜けてみましたが、臼杵山までは僅かに一人だけのトレースを辿りながら、そして臼杵山から元郷バス停まではトレース無しの雪道を歩くスリルを存分に味わいました。その際、三山の刈寄山だけが未踏となっていましたので、大分涼しくなってきた9月23日秋分の日、初の三山周回に出かけてみました。

地元から始発電車に乗り、7時前に武蔵五日市の駅に到着しました。こちらは駅前の様子ですが、ハセツネ・カップまで3週間を切り、下見走行に訪れたトレイル・ランナーの方々で賑わっています。この武蔵五日市界隈はハセツネ・カップのスタートおよびゴール地点ですから当然と言えば当然ですが、トレイル・ランナーさんたちは準備ができ次第、駅前からスタート地点方面へ徒歩で向かっています。

一方、こちらは7時20分発の数馬行きバスを待つ人たち。数馬は秋川沿いの最奥部のバス停で、三頭山などへの登山口です。トレラン装備の人もいますが、どっちかというと一般の山歩きの人が多い印象です。私もこちらの列に並びます。
既に皆さん連日報道されるニュースでご存知の通り、私も先月登ってきたばかりの御嶽山で大変な惨事が発生してしまいました。現時点でも10名以上の死者が、そして数十名の行方不明者、60名以上の負傷者の方がおられるようです。噴火発生当時の状況が明らかになるにつれ、突然襲ってきた噴火災害の怖さ、凄まじさをあらためて痛感させられます。
今回の噴火は、発生のタイミングとしては最悪でした。紅葉シーズンが始まったばかりの週末、お昼前の時間帯。しかも天気は快晴。現地で別番組の収録中だったNHKのスタッフによると、9時から11時ごろまではガスがかかっていたのが、噴火直前には晴れ渡っていたそうです。登りに3時間、下りに2時間程度の山ですから、先月の私がそうだったように、山頂付近で晴れ待ちをして滞留していた人もいたかもしれません。とにかく、山頂付近にもっとも多く人が集まっているタイミングで、前触れの噴煙もなく、いきなり本格的な噴火が始まってしまったのは不幸としか言いようがありません。
翻って・・・先日、御嶽山に登山した時に、ここが火山であって噴火のリスクがあることを自覚していたかを自問すると、答えはNOです。火山であることは王滝頂上から剣ヶ峰に向かう稜線上で、硫化水素の卵が腐ったような臭いを嗅いだ時点で意識していましたが、噴気孔のある火山では当たり前のこと、と特に気に留めていませんでした。その後、御嶽カルデラの底の二ノ池付近まで下りた際に滞留していた二酸化硫黄(亜硫酸ガス)を吸って咳き込みましたが、このときも思い出したのは噴火ではなく、安達太良山や草津白根山であったような火山ガスによる事故でした。もちろん、1979年の噴火や1984年の長野県西部地震による山体崩壊のことは知っていましたが、人間、足元の安定した地面がそういう事態になるとは想像しにくいものなんですね。

これは、九合目付近の路傍で霧に濡れそぼっていた花。
先月、私が御嶽山に登った時には終始濃いガス(霧の方です)に包まれて山頂からの展望は全くありませんでしたが、剣ヶ峰山荘でスタッフの方とトータルで2時間ほどお喋りをしながら晴れ待ちをしていました。結局は晴れませんでしたが、他に訪れるお客さんもなかったので、ついつい長居をさせていただきました。その際、これまで山バッジなどの記念品を一切買ったことがない私が、なんの気まぐれか山名入りのバンダナを1本、買ってきました。今回の噴火で、山頂周辺の山小屋のスタッフの方々の何人かは、負傷者と共に翌28日、警察や自衛隊が到着するまで山小屋に留まっておられたようです。いかに職務とは言え、すぐ目の前の噴火口からは噴煙が上がり続けているわけですから、その恐怖たるや相当のものであったことは容易に想像できます。勇気あるスタッフの方々に敬意を表し、今後の山行にはこのバンダナをお守り代わりに常に携帯するようにしたいと思います。
今回の災害に際し、不幸にして亡くなられた方々のご冥福を、そして負傷された方々の1日も早い回復をお祈り申し上げます。
さて、それでは今回の山行のお話。
私が最も多く訪れている奥多摩と高尾界隈ですが、この両者の間に戸倉三山というエリアがあります。厳密に分類すると奥多摩側に入るようですが、奥高尾縦走路再奥の陣馬山からさらに北へ進んだエリアでもあり、奥高尾縦走路に含めることもあるようです。三山を構成するのは、刈寄山・市道山・臼杵山の三つですが、刈寄山から市道山での稜線は山岳耐久レース、ハセツネ・カップのルートにもなっています。今年は10月12日、もうすぐですね。一方、市道山から臼杵山方面へは訪れる登山者も少なく、静かな山歩きが楽しめますが、指導標も少なく、アップダウンも大きい上に展望が殆んどないので、どっちかというとかなりマニアックなコースとなります。
今年2月の大雪の半月後、陣馬山から市道山・臼杵山を通って秋川渓谷沿いの元郷バス停まで抜けてみましたが、臼杵山までは僅かに一人だけのトレースを辿りながら、そして臼杵山から元郷バス停まではトレース無しの雪道を歩くスリルを存分に味わいました。その際、三山の刈寄山だけが未踏となっていましたので、大分涼しくなってきた9月23日秋分の日、初の三山周回に出かけてみました。

地元から始発電車に乗り、7時前に武蔵五日市の駅に到着しました。こちらは駅前の様子ですが、ハセツネ・カップまで3週間を切り、下見走行に訪れたトレイル・ランナーの方々で賑わっています。この武蔵五日市界隈はハセツネ・カップのスタートおよびゴール地点ですから当然と言えば当然ですが、トレイル・ランナーさんたちは準備ができ次第、駅前からスタート地点方面へ徒歩で向かっています。

一方、こちらは7時20分発の数馬行きバスを待つ人たち。数馬は秋川沿いの最奥部のバス停で、三頭山などへの登山口です。トレラン装備の人もいますが、どっちかというと一般の山歩きの人が多い印象です。私もこちらの列に並びます。
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