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『大菩薩峠』読破計画始動。

こんばんは。

以前から読破しようと目論んで、青空文庫からDLしてスマホに仕込んであった中里介山の時代小説『大菩薩峠』全41巻、いよいよ読み始めました。41巻と言っても、ちくま文庫版だと全部で20冊ですから、そんなにボリュームがあるわけではありません。大体、山岡荘八の『徳川家康』と同じくらいだと思います。

大菩薩峠〈1〉 (ちくま文庫)
中里 介山
筑摩書房
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大正の始め頃から書き始められ、世界最長の小説を目指して太平洋戦争の頃まで連綿と書き継がれた挙句、未完に終わった作品です。柴田錬三郎の「眠狂四郎」のモデルになったとも言われるニヒルな剣士、机竜之介が主人公ですが、これまで読んだ部分だけでもかなりとんでもない展開です。

奥多摩の道場の跡取りで甲源一刀流の使い手、机竜之介の趣味は何と辻斬り。冒頭いきなり甲州裏街道(多摩川上流から塩山方面へ抜ける街道)の大菩薩峠で巡礼の爺さんを斬殺。その後、奥多摩の御岳山の奉納試合で、試合相手の内妻が八百長で負けてくれと申し入れてきたのを手篭めにした挙句試合相手は木刀で殴り殺し、内妻を連れて江戸へ出奔。その女との間に子を成すも夫婦喧嘩の果てに女を殺す。試合で殺した相手の弟が果し合いを申し入れてきたのをすっぽかして京都へ遁走、新撰組に加わる・・・。

およそ無茶苦茶な主人公で感情移入のしようも無いはずなのですが、何故か非常に面白い。現在第5巻「龍神の巻」の途中まで読み進んでいます。

ところで、この『大菩薩峠』の作者は中里介山(1885~1944)なんですが、何故か『鞍馬天狗』の作者、大佛次郎(1897~1973)の作品だと思われていることが多いようです。実は、私も長い間そう思っていました。ウチの女房に聞いても、「大菩薩峠?大佛次郎でしょ」という回答でしたし、Googleで「大佛次郎 大菩薩峠」を検索してみると、同じ勘違いをしている人を多数見かけます。

これはどういうわけなんでしょう。どこかのブログで、「大菩薩」から「大佛」を連想して間違える人が多いんじゃないか、という説を書いていた方がいましたが、それだけではこれだけ多くの人が間違えている理由を説明するのは難しいと思います。

私自身、何時の時点で「大菩薩峠は大佛次郎」という勘違いをしたのか覚えていないんですが、何となく中学辺りで使っていた国語便覧が怪しいような気がします。文学史とかは、本体を読んだことがなくても暇つぶしに目を通していたあの手の資料で覚えていったクチなので、間違えるとしたらそこしかありません。また、これだと多くの人が同じ勘違いをしている理由の説明もできます。

誰か、確かに国語便覧に間違って載っていた・・・というのを覚えている人いませんかねぇ。
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No title

徒骨亭さん こんばんは。

初めて聞きました。大菩薩峠の作者が大佛次郎だと思っている人が多いと言うことを。
意外でした‥‥そもそも50歳代以下で大菩薩峠を知っている人が大勢いるとは思われませんが?

ワタシは子供のころ見た片岡千恵臓の大菩薩峠しか知りませんが、今思えば子供のころチャンバラごっこで「机竜之介」の「音なしの構え」をまねしました。

明治時代まで続いていたとは知りませんでした。でも、道徳的にはとんでもない主人公ですね‥‥大人になって分かりました。

No title

ブラウンさん、こんばんは。

50歳未満だと、映画を見たこともなくて「名前だけは知っている、けど中身が全然分からない」の代表格だと思います。あと、「何か知らんけどやたら長い小説」とか。名前だけなら割と知られていると思いますよ。

明治時代というより、お話の後半は慶応3年の秋から全く進まなくなるそうです。つまり明治が何時まで経ってもやってこない(笑)。

今日の夕方の時点で6巻の終わりまで読み進みました。天誅組の変が終わった辺りですから、文久3年ごろですね。まだまだ先は長いです。

ご無沙汰しております

なんだかザックリとあらすじを読んでも、
こんな滅茶苦茶な主人公で良いのか!?
と興味がわいてきますよww
映像化とかしてないですかね?^^

しかし文庫本を20冊・・・ガンダム系以外ではちょっと無理っす^^;

Re: ご無沙汰しております

バゼさん、こんばんは。

大菩薩峠は昭和10年頃以来、これまでに4~5回映画化されてますよ。但し、41巻全てではなく、はじめの方だけの映画化らしいです。主演が片岡千恵蔵やら市川雷蔵やら、一番新しいものでも仲代達矢だったりしますから、作品としてはかなり昔のものです。実は私もまだ映画化されたものは見たことはないので、出来に関しては何とも言えませんが。

青空文庫版の方は現在41巻中の18巻まで読み進んでいます。かなり面白いです。現代の小説と言うより、南総里見八犬伝みたいなもののつもりで読んだほうがいいかもしれません。八犬伝と同様、「因果応報」的なノリがかなり強烈です。

No title

徒骨亭さん こんばんは。

滝沢馬琴‥‥だったと思います。 「南総里見八犬伝」
小学生の時に東映の映画で見た記憶があります。

後年、薬師丸ひろ子・真田広之でリメイクされたような気がしますが定かではありません。

話は変わりますが、子供のころは東映の2本立て時代劇ばかり見ていました。大人になって小津安二郎、溝口健二、黒沢明等の監督を知り、
子供のころの世界は狭かった、というより、近所に松竹、大映、東宝等の上映館がありませんでした。

選択肢の多様な環境が欲しいですね。

Re: No title

ブラウンさん、こんばんは。

私の世代だと、八犬伝と聞いてまず思い浮かぶのが、NHKでやっていた人形劇の「新八犬伝」ですね。
辻村ジュサブローさんの文楽風の人形に対して、坂本九さんが講談風の語りを担当していて、独特の味を出していました。
強烈だったのが、全編に渡って主人公たちに仇なす存在である玉梓。黒子を使った完全に文楽風の操演の人形で、「我こそは玉梓が怨霊~」とおどろおどろしく登場する様を、当時の小学生は皆で真似していました(笑)。

薬師丸ひろ子主演の角川映画は覚えていますが、その頃はそういったものを見なくなっていたので、詳しいことは全く分かりません。
プロフィール

徒骨亭主人

Author:徒骨亭主人
「むだぼねていしゅじん」です。「とこつ」ではありません。
主な関心事は電子工作、鉄道模型、空モノラジコン。その他、オーディオ、銀塩カメラ、クラシック音楽、映画などなど・・・何のことはない。どれも皆、昔ながらのオヤジ趣味ですな。最近は13年11月から始めた山歩きに熱中しております。
女房に頭の上がらない、小学生の息子を持つ父親です。

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