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【藪 丈二さん寄稿】mCPXのLVC回路と過電流保護回路について(2)。

こんばんは。

藪 丈二さんから寄稿戴いた記事の2本目です。今度は過電流保護の話です。文中に登場するPTCですが、ポリスイッチ、あるいはリセッタブル・ヒューズと呼ばれる素子で、秋葉原などで容易に入手できます。

私は鉄道模型で使用するパワーパック(電源装置)をすべて自作していますが、その保護回路にもこの素子を利用しています。鉄道模型の場合、線路上に工具を落としたりしたりすると容易にショートしてしまいますから、保護回路が必須です。PTCは安価で通常のヒューズのように動作のたびに交換する必要がないのですが、その特性からカットオフ電流を通常使用する電流の倍くらいに設定しなければならず、使いにくい面もあります。つまり、1Aの定格出力のパワーパックを1.2Aで遮断するようには作れない、ということですね。1Aで使用するなら2Aで遮断する素子を選ぶ必要があります。

とは言え、小型で軽量ですからラジコンヘリの基板にはうってつけの素子だと思います。

※追記:あらかじめお断り申し上げておきますが、文中にあるPTCのバイパスなどの改造を試す際はあくまで自己責任においてお願いいたします。改造を行い、その結果起こった事象に対して当徒骨亭、ならびに藪 丈二さんは何らの責を負うものではありません。



海外の記事から:(低電圧カットオフ回路と過電流保護回路)
投稿者:Mega Stumbler
出典場所:
http://megasmicros.blogspot.jp/

過電流保護回路について

 さて、過電流保護回路について述べてみましょう。
 この回路は、あなたがピッチ・カーブにしたがってアグレッシブにピッチを動かしながらでも見ることができます。mCPXマニュアルで、ピッチ・トラベルを75%に調整してくださいと記述されているのは、過電流保護のためなのです。ピッチ・トラベルを高くすればするほど、モーターはよりパワーを消費して、過電流保護回路を活性化させるのです。

 過電流保護回路は、3個のPTCサーミスターを並列にして動作しています。
(訳者注:PTC(正温度係数)サーミスタはNTC(負温度係数)サーミスタとは逆に、温度の上昇に対して抵抗が増大するサーミスタである。 温度センサーのほか、電流を流すと自己発熱によって抵抗が増大し、電流が流れにくくなる性質を利用して電流制限素子として用いられる。また、ある温度を超えると急激に抵抗が上昇するような非線形の動作をするものは、ヒューズを置き換える回路保護素子として利用される。)

 PTCは、正温度係数デバイスです。端的に言えば、自己リセット・ヒューズで、下の写真で示した箇所にあります。

PTC

PTC2

これらのPTCは単純に、メイン及びテール・モーターに接続されているだけです。この個所以外の所のパワー・サージでは、過電流保護回路によるシャット・ダウンは起こりません。

 モーターへのポジティブ・パワーはFETから直接供給されますが、ネガティブ・パワーはPTC経由モーターへ供給されます。メイン及びテール双方のモーターは、この3個のPTCを共用しており、過電流保護回路は、個々のモーターの電流をモニターしているのではなく、トータルの電流をモニターしているのです。

だから、テールFETが焼損することがあるのです。仮に、メイン・モーターが僅かな電流を使い、テール・モーターがより多くの電流を使った場合は、PTCは反応しません。なぜなら、ヒューズを作動させるにはトータル電流フロー(メイン + テール)が不十分だからです。

(訳者注:以下、PTCに関する詳細は割愛します。)

今まで見てきっとおり、mCPXには3個のPTCがあって、すべて並列に接続されています。モーターの電流は分割され、これら3個のPTCで等しく共有されます。もし、一つのPTCが作動してしまった時、他の二つのPTCは、作動してしまっているPTCの負荷も受け持つことになり、迅速な作動(trip)が継続されるようになっています。

 このことは、一つのPTCに障害があれば、3個すべてのPTCをトリップ(作動)させ、通常のフライト状況下でも、ヘリを墜落させる結果となります。これは決して楽しいことではないのですが、避けることができます。

 まず、3 in 1の改良に入る前に、障害のあるPTCのケース以外に過電流保護回路が作動する原因を調べる必要があります。PTCはLVCとは違って、不良バッテリーやバッテリー・ワイヤーの摩耗が原因では作動しません。しかしながら、障害のあるモーターはPTCを作動させる原因になります。

 もし、メイン・モーターもしくはテール・モーターが不良だった場合、通常よりもより多くのパワーを消費します。この余分のパワー消費がPTCのヒート・アップを引き起こし、電気的接続を破壊すことにつながります。過電流保護回路が作動するおかげで、オーバーヒートや焼損から基板を守ることができるのです。

 過電流保護回路は時々、単一のモーターからでは活性化しないことがありますが、あなたのヘリが古いメイン・モーターとテール・モーターだった場合、個々のモーターの電力消費が回路を作動させるには不十分だけれども、二つを一緒にするとPTCが制御し得る以上の電流を消費する場合がありますが、このような場合は、PTCは活性化されます。
 また、モーターが短絡している場合のように、モーターに問題がある場合などは過電流保護回路が働きます。

 不具合のあるPTCの場合を除いて、過電流保護回路が作動し、シャットダウンが起こるすべての原因を辿ると、モーターに行き着きます。
 メイン・シャフトのベアリングが不良の場合も、モーターへ余分なストレスを与え、ひいてはシャットダウンの原因になります。また、メイン・ギヤが不良だったり、或いは不適切なギヤ・メッシュの場合でもメイン・モーターへのストレスになり、シャットダウンの結果を招きます。

 メイン・ブレードに不具合がある場合、空気抗力(air drag)の増大によってモーターへの負荷が増し、結果としてシャットダウンします。
 ことほど左様に、モーターへストレスを加えるような如何なる事象も過電流保護回路を作動させる要因になりますから、ヘリがなぜシャットダウンしたのかが分からない場合は、十分慎重に、モーターに係る原因究明に心掛ける必要があります。

 過電流保護回路の作動原因が、モーターではない時もあります。3 in 1に障害がある場合です。この問題に関しては回避策がありますので大丈夫です。

PTCを働かせるためには、このデバイスを通じて電流が流れなければなりません。もし、PTCが不良の場合は電流が流れるようにすればよいのです。PTCの片方から、もう一方へのジャンパーを作ってやるだけでよいのです。これには二つの方法があります。

 まず一つ目は、基板上にPTCを残したまま、デバイスの両サイドへ電線を半田付けする方法です。もう一つの方法は、基板上からPTCを完全に取り去って、電線のような導線、メタル・バーなど、通電性のあるものに置き換える方法です。一つのPTCをバイパスするだけで、すべてのPTCをバイパスすることになります。
 
PTCジャンパ

 一旦PTCをバイパスすれば、過電流保護回路は無くなることになります。このことに留意しなければなりません。
もし、あなたがヘリに十分気を配り、モーターをよく整備し、スロットル・ホールドを打つことを覚えて居さえすれば、PTCをバイパスすることはさほど問題はないかもしれません。
 HH社がこれらの回路を作成した時、設計者は上級者から初心者に至るすべてのパイロットのために設計したのです。
 したがって、初心者はこの回路を必要とするかもしれませんが、あなたには必要ないですか。
私はそう思いませんけれども、あなた自身が決めることです。

以上
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テーマ : ラジコン・空物
ジャンル : 趣味・実用

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徒骨亭主人

Author:徒骨亭主人
「むだぼねていしゅじん」です。「とこつ」ではありません。
主な関心事は電子工作、鉄道模型、空モノラジコン。その他、オーディオ、銀塩カメラ、クラシック音楽、映画などなど・・・何のことはない。どれも皆、昔ながらのオヤジ趣味ですな。最近は13年11月から始めた山歩きに熱中しております。
女房に頭の上がらない、小学生の息子を持つ父親です。

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